乾燥肌について!

犬の皮膚は人に比べて薄く、汗腺も全身にはないため乾燥肌になりやすいといえます。
皮膚がカサカサしている、乾いたフケが多い、パサパサしたツヤのない被毛などが乾燥肌の症状です。

犬は環境の変化などのストレスでもフケがでますが、日常的にフケが多い、後ろ足で常にどこか
掻いている場合は乾燥肌(アトピックドライスキン)やアレルギー性皮膚炎などの疑いがあるかもしれません。

また皮膚の異常なカサカサ、異常な量のフケ、痒みなどの症状があると乾性脂漏症かもしれません。

乾燥肌やアレルギー性皮膚炎は肌のバリア機能が低下しているため、他の病気を誘発することもあります。
そんなときは自己判断せず動物病院を受診しましょう。
体質、食事、生活環境などが原因となることもあります。

日頃からよく犬のことを観察してあげましょう。


【乾燥肌になりやすい犬種】

◆長毛種(シェットランドシープドッグ・トイプードル・ボーダーコリー・ポメラニアンほか)

◆短毛種(イタリアングレイハウンド・ウエルシュコーギー・柴犬・スムースコートチワワほか)

乾燥肌のケアのポイント!

洗浄力の強いシャンプーやシャンプーのしすぎで少ない皮脂を取りすぎないように注意。
足の裏や汚れやすいところはこまめに洗って清潔を保ちましょう。
ドライヤーは冷風か微温風で。
熱風は肌を乾燥させ、痒みを誘発することがあります。

シャンプー後、トリートメントオイル(ホホバ油や椿油等)を毛の流れに反して皮膚にすり込むようにマッサージするのもよいでしょう。
足裏、爪、指の間、肉球にもオイルをすり込ませます。


脂性肌について!

脂性肌は皮脂の分泌量が増えてしまうため、体全体が脂っぽくベタベタし、ベッタリしたフケが出て体臭も強くなります。
体質的な要因のほか、環境の変化、フードの変更、ストレス等で脂性に傾くことがあります。

耳垢が増えている、油分が多い排泄物の場合はフードの過剰な脂質が原因かもしれません。

体にフケや皮脂が多くなると、皮膚の常在菌であるブドウ糖菌やマラセチア(真菌)が増殖しやすくなるため
体の痒みが増したり、皮膚が赤く腫れるなどの炎症がお起こりやすくなります。
これらはマラセチア性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、膿皮症といった疾患の原因になることもあります。

異常なフケや、体の脂っぽさを感じたら、生活やフードを見直し、こまめなシャンプーで清潔に保ちましょう。
それでも改善されないようなら獣医師に相談しましょう。

【脂性肌になりやすい犬種】

◆長毛種(ゴールデンリトリーバー・シーズー・マルチーズほか)

◆短毛種(パグ・ビーグル・フレンチブルドッグ・ラブラドールレトリーバーほか)

脂性肌のケアのポイント!

耳垢が増えている場合は、フードの過剰油脂でベタベタになる事が多いためフードの見直しを検討しましょう。
ベタベタしている場合はシャンプーの頻度をあげ、洗い方を変えてしっかり毛の根本まで洗いすすぎをいつもより増やしましょう。

アロマローションを作り、シャンプー後の皮膚や被毛にスプレーしてマッサージをしながら馴染ませた後、ドライヤーで乾かしてもよいでしょう。